シリーズセミナー「神戸の里山暮らしを考える」を行いました!

当法人では2021年11月~約1年間、「神戸の里山暮らしを考える」と題してシリーズセミナーを計4回にわたり開催しました。

セミナーでは行政関係者、神戸の農村を舞台に活躍する方々、農村と都市の橋渡し役を担う方々など多方面から講師をお招きし、参加者とともに神戸の農村の現状を知り、将来どのような方策が有効であるかなど活発な議論が交わされました。

第1回目は一般財団法人 神戸農政公社 里山農村地域振興本部 振興部長 川崎敬之さんをゲスト講師に迎え、公開シリーズ『神戸の里山暮らしを 考える』セミナーの第1回目『「神戸の農村の今」~農村を取り巻く状況を知る~』をテーマに開催されました。

川崎さんからは農業従事者人口の推移、耕作放棄地、獣害の現況、神戸の特産物や販路、また農村の空家の状況、支援制度の施策など多角的な視点から、神戸の農村を取り巻く状況を分かりやすく御紹介いただきました。

その後の討論では神戸の農業や農産物、新規就農、移住・定住などの諸課題について活発な議論が行われ、これからの神戸の里山・農村を考える良い契機になりました。

第2回目は「神戸の里山暮らしの魅力と実現課題」と題して、当法人の笹原代表理事から移住者へのヒアリングに基づき農村、農業の魅力について動向の紹介、次に山名副代表理事から農村および市街化調整区域に係わる法制度について説明をさせて頂きました。

都市から農村に移住しよう、新たに農業を始めようと考えている方の円滑な移住を促進するための課題や支援ツールについても議論が交わされました。

少子高齢化や都市部への若者の流出などによる空家の増加など全国の農村が抱える問題と同様に神戸も克服すべき課題は山積していますが、神戸の農村は市街地に近いながらも自然が豊富で魅力がいっぱい。

その魅力を活用していくために情報発信や円滑な移住定住や起業を支援するツールをこれからも皆さんと協力して実現していきます。


第3回目は神戸の茅葺きとこれから」と題し、2021年神戸に移住し、“茅葺きとデザイン”を軸に職人達と働く福山夏映さんをゲストに迎え、農村での生活や茅葺きの新しい可能性について、皆さんと一緒に議論を交わしました。

都市に近接しながらも、緑豊かな風景の中におよそ90棟もの茅葺き民家が残る神戸の農村。その「伝統的」な茅葺き民家の風景の保存に取り組み続けてきましたが、環境性能に優れた茅葺きは、実は海外でも注目され、若い世代には「最先端」にすら映ります。

そのような茅葺民家の魅力を研究してこられた福山さんに、日本だけにとどまらず、海外の事例も紹介して頂きながら、茅葺民家の限りない魅力や可能性について教えて頂き、参加者の皆さんと活発に議論をさせて頂きました。

第4回目は「 KOBEさとやま“オシ”大会」と題して、美しいところ、おいしいところ、ためになるところなどなど・・・ワイワイ楽しくさとやま“オシ”を語りあいました。

「農村」と「食」にそれぞれ違った立場からアプローチされている、神戸市経済観光局 農水産課食都神戸担当係長・佐野暢子さん、株式会社KUUMA代表・濱部玲美さん、株式会社くさかんむり・神戸地域おこし隊・伊藤絵美里さんの3名をお招きし、里山の魅力を熱く語りあいながら、新たなさとやま“オシ”をして頂きました!

4回にわたって開催された「神戸の里山暮らしを考える」セミナーでしたが、講師の方、参加者の皆さんから、たくさんの神戸の農村の魅力、将来性などを教えて頂きました。

また農村への移住定住や起業など、これまで非常に難解でハードルが高かった法制度面でも規制緩和が進み、これからはより一層移住定住者が増加していくことが予想されます。

当法人では将来に向かって神戸の農村がより魅力的な場所に変貌していくことを期待し、これからも移住定住者や起業や新規就農を目指す人たちを支援していきます。


NPO法人ひょうごヘリテージ機構H²O神戸

歴史文化遺産の発掘・保存・活用に関する活動を行う 特定非営利活動法人(NPO法人)ひょうごヘリテージ機構H2O神戸 (エイチ・ツー・オー・コウベ)です。 文化財建造物、近代建築、茅葺民家、など伝統的建築物の保全、管理、活用などを支援し、建築物にとどまらず、地域、コミュニティ、風景の維持、活用を提案させて頂きます。

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