Corporate philosophy

神戸は開港以来、日本を代表する港湾都市として発展を遂げ、工業のみならず外国から持ち込まれた映画・音楽などの娯楽文化の発信拠点としての役割を担い、明治から大正・昭和初期にかけて、その「神戸らしさ」を象徴するような洋館を代表とした近代建築物がまちを彩りました。

一方で六甲山の北側は、郊外住宅団地の開発が行われつつも、今もなお緑豊かな自然とともに茅葺屋根の民家が点在する伝統的な農村風景が残されており、150万都市でありながらもまちと農村が同居する極めて珍しい都市であると言えます。

そのような神戸らしい風景を伝え続ける建築物は、空襲、高度経済成長期の都市の変貌、阪神大震災よって多くが失われました。また残った建築物も築後100年を経たものも珍しくなく、その物理的な寿命により消滅の危機に晒されています。

また農村部では少子高齢化や都市部への人口流出により、農村コミュニティが失われ、伝統的な農村の営みに支えられてきた茅葺民家や田畑の農村風景の維持が非常に困難になっています。

当法人はそのような状況に置かれている地域、建築物の所有者に対して、行政や志を一にする多団体と連携しながら寄り添い、助言、提案、支援を行いながら、神戸らしい風景や建築物の保全活用に寄与していきたいと考えております。

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